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戦術データ・リンク(せんじゅつデータ・リンク、)は、軍隊の作戦行動に用いられる情報を伝達、配信及び共有するためのデータ通信システムの総称である。 == 概要 == 情報交換装置または、情報共有化機器とも訳される通信情報機器とその通信仕様(プロトコル)を総合して戦術データ・リンクと呼ぶ。音声情報だけでなく、(自己や目標)位置情報や状態の情報、(可視光・赤外線・レーダー表示)画像を一括して送受信できる〔一般的な概念で言えば、携帯電話で通話しているときに音声だけでなく映像(テレビ電話)やGPSによる位置情報を同時に送信できることに似ている。〕。使用資源としてはUHF帯からSHF帯の高周波の電波を使用するため、指向性をもたせることも容易で、最新のデジタル技術による秘匿性と対妨害性にも優れている。 戦術データ・リンクを用いることで情報の共有化が容易になり、使用する組織においては効率的な指揮管理能力が得られる。戦術データ・リンクの装備の有無、バージョンを探れば、その兵器の能力、任務、指揮官からの期待値等がおおむね推測可能であり、近代戦においては必須の装備といえる。 アメリカ合衆国の軍隊による軍事における革命では、中心的な役割を果たす技術となっている。20世紀末からは、さまざまな方面から得られた情報を戦術データ・リンクによって統合的に共有し、部隊の行動に関与する者が総合的な判断材料を得られるように計画されている。このため、従来型の指揮系統にある中間管理層を必要とせずに、効率的で迅速な情報収集と指揮命令の伝達が可能となるように計画されている。また、本技術の使用によって補給対象の優先順位が判断しやすくなる面でも有効とされる。 陸軍と空軍では、通信衛星または早期警戒管制機・早期警戒機によって各部隊の保有する情報の一元化が可能になったため、大部隊の機動的運用が可能になった。例えば、歩兵の一兵士が目前に敵大部隊を発見した際、その状況をこの技術に基づいた携帯型ターミナル装置に入力すれば、ネットワークに含まれる友軍部隊のすべてが敵の存在を知り、迅速な対応が可能となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「戦術データ・リンク」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Tactical Data Link 」があります。 スポンサード リンク
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